野球肘検診について
~指導者・保護者の方々へ~
野球肘検診は1982年より徳島大学が中心となり徳島県の学童野球選手対象に行われています。この活動により日本各地でも野球肘検診が実施されるようになってきました。 野球肘は、野球における投球動作で生じる肘関節の傷害の総称です。その中には様々な疾患が含まれていますが、とりわけ肘離断性骨軟骨炎は、成長過程にある子供達に発生する傷害の中で、重症化しやすい傷害として問題となっています。その理由は、発生の初期では、痛みや自覚症状がなく発見が難しいこと、痛み等が発生する頃は、かなり進行していることが多く、その治療は長期に渡り、場合によっては手術に至ることも少なくありません。将来的には肘の関節に変形を来すこともあります。したがって早期に発見し早期に治療を開始することが、とても重要になってきます。近年、エコー装置の進歩により、発見が難しいとされてきた本傷害の早期発見が可能となり、「野球肘検診」は全国的な拡がりを見せています。 将来を担う子ども達が骨軟骨傷害で野球を断念することがないよう、また大好きな野球に夢をかけて成長し活躍できるようサポートしていくことが、地域の活性化、野球界のレベルアップにつながると考えております。そのためには野球界と医療界が一体となった「強い子どもの育成」は不可欠であり、定期的に本検診を受けられることをお勧めいたします。
OCDとは